こんな人におすすめ
- ARシャーシを速くする方法を知りたい
- ARシャーシが遅くて困っている
ARシャーシは、比較的新しいシャーシにも関わらずあまり速くならないと言われている。
実際に大会で勝っているシャーシを見てみるとARシャーシは少ない。
だが、ARシャーシには爆走兄弟レッツ&ゴーのフルカウルミニ四駆が多くラインナップされており、ARシャーシを使いたい人も多いはず。
そこで、今回はARシャーシを速くする方法を5つ紹介する。
誰でも実践できるように、切ったり、削ったりする難しい改造は省いている。
そのため、レース本番直前でも対策可能。
ぜひARシャーシでレースに勝って欲しい。
ARシャーシが遅い理由は別記事を参照。
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【ミニ四駆】ARシャーシが遅い3つの原因【トルク抜けも】
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【ARシャーシを速くする方法1】スパーギヤとクラウンギヤの間にスペーサーを入れる
ARシャーシを速くする方法一つ目は、リアのクラウンギヤとスパーギヤの間に1.5mmアルミスペーサーを挟むこと。
ARシャーシの遅い原因の一つにスパーギヤとプロベラシャフトの干渉がある。
その対策として、1.5mmスペーサーを挟むことで、スパーギヤの位置を調整。
スパーギヤがプロペラシャフトに干渉するのを防ぐことができる。
実際に速くなるのかスピードチェッカー使って、300mタイムアタックのタイムを比較してみる。
3つのモーター(ノーマルモーター、アトミックチューンモーター、ハイバーダッシュモーター)でタイムを計測した。
1.5mmスペーサーの有無による300mタイムアタックの結果は以下の通り。
ノーマル モーター |
アトミックチューン モーター |
ハイパーダッシュ モーター |
|
---|---|---|---|
1.5mmスペーサーなし | 62.90秒 | 51.34秒 | 39.03秒 |
1.5mmスペーサーあり | 61.93秒 | 51.18秒 | 39.00秒 |
タイム差 | -0.97秒 | -0.16秒 | -0.03秒 |
どのモーターを使っても、1.5mmスペーサーを挟むことでタイムが短縮されていることがわかる。
ノーマルモーターにおけるタイム差が一番大きく、ハイパーダッシュモーターのタイム差が一番小さかった。
この結果から、1.5mmスペーサーを挟むことでタイムが悪くなることはないと言える。
そのため、ARシャーシを速くしたいなら1.5mmスペーサーを挟んでおいて損はない。
ただし、スペーサーとギヤとの間に必ずグリスを塗ること。
グリスを塗らずに、単にスペーサーを入れるだけだと抵抗が大きくなってしまい速度が落ちてしまう。
【ARシャーシを速くする方法2】電池カバーにブレーキスポンジを貼る
ARシャーシを速くする方法二つ目は、モーターカバーに3mmブレーキスポンジを貼ること。
ARシャーシはモーターについているピニオンギヤとプロペラシャフトとの距離が近い。
そのため、モーターがぶれるとピニオンギヤとプロベラシャフトが接触し、速度低下に繋がってしまう。
そこで、モーターカバーに3mmブレーキスポンジ(ブルー)を取り付け、モーターのブレを抑える。
モーターカバーに3mmブレーキスポンジ貼った際の300mタイムアタックの結果は以下の通り。
ノーマル モーター |
アトミックチューン モーター |
ハイパーダッシュ モーター |
|
---|---|---|---|
ブレーキスポンジなし | 61.34秒 | 50.31秒 | 37.25秒 |
ブレーキスポンジあり | 61.28秒 | 50.18秒 | 37.09秒 |
タイム差 | -0.06秒 | -0.13秒 | -0.16秒 |
3mmブレーキスポンジを取り付けることで、タイムが縮まっていることがわかる。
一番タイム差が大きかったのはハイパーダッシュモーター。
高回転のモーターは振動が激しく、モーターのブレも大きい。
そのため、モーターのブレを抑える効果が一番高かったと考えられる。
ブレーキスポンジにはいくつか種類があるが、モーターのブレを抑えるためなので一番硬いブルーが良いだろう。
【ARシャーシを速くする方法3】軸受けをHG丸穴ボールベアリングに交換する
ARシャーシを速くする方三つ目は、軸受けをHG丸穴ボールベアリングに交換すること。
軸受けとはホイールとシャーシの間につける丸いリングのことで、ARシャーシには低摩擦プラスチックの軸受けがついている。
低摩擦プラスチックの軸受けは、昔のミニ四駆の軸受けに使われていたハトメよりも速い。
そのため、そのまま使ってもいいのだが、HG丸穴ボールベアリングを使うともっと速くすることが出来る。
軸受けをHG丸穴ボールベアリングに変えた場合の300mタイムアタックの結果は以下の通り。
ノーマル モーター |
アトミックチューン モーター |
ハイパーダッシュ モーター |
|
---|---|---|---|
低摩擦プラ(付属の軸受け) | 62.53秒 | 49.68秒 | 37.50秒 |
HG丸穴ボールベアリング | 61.62秒 | 49.12秒 | 36.68秒 |
タイム差 | -0.91秒 | -0.56秒 | -0.82秒 |
どのモーターにおいても、圧倒的に速くなっていることがわかる。
もし付属の軸受け(低摩擦プラ)を使っているなら、HG丸穴ボールベアリングに交換した方が良い。
今回紹介している5つの方法の中で、HG丸穴ボールベアリングに交換することが最もARシャーシを速くできる。
【ARシャーシを速くする方法4】タイヤと軸受けの間にベアリングローラー用スペーサーを挟む
ARシャーシを速くする方四つ目は、タイヤと軸受けの間にベアリングローラー用スペーサーを挟むこと。
ベアリングローラー用スペーサーはその名の通り、本来はローラー用のスペーサーである。
このベアリングローラー用スペーサーを挟むことで、タイヤと軸受けの抵抗を減らしてくれる。
ベアリングローラー用スペーサーを挟んだ場合の、300mタイムアタックの結果は以下の通り。
ノーマル モーター |
アトミックチューン モーター |
ハイパーダッシュ モーター |
|
---|---|---|---|
ベアリングローラー用スペーサーなし | 61.62秒 | 49.12秒 | 36.68秒 |
ベアリングローラー用スペーサーあり | 61.50秒 | 49.31秒 | 36.15秒 |
タイム差 | -0.12秒 | +0.19秒 | -0.53秒 |
結果から、ノーマルモーターとハイパーダッシュモーターではタイムが縮まったが、アトミックチューンモーターでは、僅かだがタイムが落ちてしまった。
しかし、ハイパーダッシュモーターでは-0.53秒と無視できないほど速くなっている。
この結果から、チューン系モーターを搭載する場合はベアリングローラー用スペーサーは無し、ダッシュ系モーターを搭載する場合はベアリングローラー用スペーサーをつけた方が良いと言える。
【ARシャーシを速くする方法5】中空プロペラシャフトに交換する
ARシャーシを速くする方五つ目は、中空プロペラシャフトに交換すること。
ARシャーシは駆動効率が高いため、ギヤに負担がかかりやすい。
そのため、強度の問題でノーマルのプロペラシャフトを使用している人もいる。
だが、速さを求めるなら中空プロペラシャフトを使うべきだ。
中空プロペラシャフトを使った場合の300mタイムアタックの結果は以下の通り。
ノーマル モーター |
アトミックチューン モーター |
ハイパーダッシュ モーター |
|
---|---|---|---|
付属のプロペラシャフト | 57.06秒 | 48.03秒 | 34.53秒 |
中空プロペラシャフト | 56.78秒 | 47.68秒 | 34.15秒 |
タイム差 | -0.28秒 | -0.35秒 | -0.38秒 |
どのモーターを使用しても、タイムが向上していることがわかる。
もし、強度が心配ならレース本番のみ中空プロペラシャフトをつけた方が良いだろう。
そのほうが、タイム勝負になった時に後悔しないはずだ。
ARシャーシを速くする方法まとめ
今回紹介したARシャーシを速くする方法は5つ。
- スパーギヤとクラウンギヤの間にスペーサーを入れる
- 電池カバーにブレーキスポンジを貼る
- 軸受けをHG丸穴ボールベアリングに交換する
- タイヤと軸受けの間にベアリングローラー用スペーサーを挟む
- 中空プロペラシャフトに交換する
5つの改造を行った前と後で300mタイムアタックのタイムを比較した結果は以下の通り。
ノーマル モーター |
アトミックチューン モーター |
ハイパーダッシュ モーター |
|
---|---|---|---|
改造前 | 58.00秒 | 48.40秒 | 35.46秒 |
改造後 | 56.78秒 | 47.68秒 | 34.15秒 |
タイム差 | -1.22秒 | -0.72秒 | -1.31秒 |
平均して約1秒ほどタイムを縮めることが出来た。
どれも簡単な改造なので、一度試してみて欲しい。